白井 晃演出 「マハゴニー市の興亡」

2016年9月6日(火)~22日(木・祝) KAAT神奈川芸術劇場〈ホール〉

作:ベルトルト・ブレヒト 作曲:クルト・ヴァイル 翻訳:酒寄進一

演出・上演台本・訳詞:白井 晃 音楽監督:スガダイロー 振付:Ruu

出演:山本耕史 マルシア 中尾ミエ 上條恒彦 古谷一行 他

 「三文オペラ」で有名なブレヒト&ヴァイルの傑作「マハゴニー市の興亡」は、欲望だけが支配する街、マハゴニー市の隆盛と衰退を描いた物語。痛烈な皮肉に満ちた問題作が、KAAT芸術監督・白井晃演出のもと、スガダイローの音楽とRuuの振付により、新たな音楽劇として蘇りました。山本耕史、マルシアをはじめとするキャスト陣は、難曲を見事に歌いこなし、マハゴニー市に生きる人々を鮮やかに表現。舞台上に設けた「マハゴニー市民席」は、観客もまた市民として作品に参加することの効果を存分に発揮し話題となりました。KAATの特性を最大限に活かした演出は、先鋭的な表現の模索を掲げる劇場の挑戦を示すとともに、現代社会に生きる私たちの今を見つめ直す機会となったのではないでしょうか。



お客様の声

 自分の人生を悔いのないように生きたい。けど、欲望のままに生きると身を滅ぼす。相対する現実のなかでどう生きていくべきなのか、考えさせられる作品でした。(20代女性)

 参加型の市民席を体験して、本当に自分がマハゴニー市にいるような感じがしてとても楽しめました。(30代女性)

 音楽にしびれました。耳に残る何ともいえない「違和感」がクセになります。とにかく音楽・歌・バンドの演奏がもっと聴きたいと思わせるものでした。動き、たたずまいで引きつける演者さんが多く面白かった。(40代女性)


Photo:二石友希

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