KAATキッズプログラム2016 「わかったさんのクッキー」

KAAT神奈川芸術劇場

不思議な魅力に溢れた児童書『わかったさん』シリーズがおいしいおかしいおしばいに!

 誰もが一度は手にしたことのある児童書「わかったさん」(寺村輝夫著)シリーズ。

 人気シリーズ初の舞台化となる本作は、思わず笑顔がこぼれるユニークな言葉と身体、今までみたことがないユーモラスで色彩豊かな美術、ロックな音楽が劇中を彩り、子どもたちの感性を鋭く刺激する舞台。岡田利規、金氏徹平、前野健太という今をときめく気鋭のクリエイターが集い、不思議な魅力にあふれた世界を作り上げています。この舞台の魅力をこの3人のアーティストを中心にご紹介します。

 台本・演出を担うのは横浜出身で、KAAT神奈川芸術劇場とも縁の深い劇作家・演出家の岡田利規。現代日本の若者を先鋭的に表現し、ゼロ年代の代表として海外でも高く評価される演劇カンパニー「チェルフィッチュ」を主宰し、KAATでも毎年上演を重ねています。ユニークな身体表現とテキストで人気を集め、岡田以前・以後という文脈で語られるほどの注目作家です。岡田ならではの言葉と演出で、原作の魅力はそのままに、よりユーモラスで楽しい舞台の世界が作り上げられます。

 舞台美術を手がけるのは、現代美術家の金氏徹平。プラスチック製品、人形、雑誌の切り抜きなどの日常品をコラージュしたり、積み重ねたりすることで、絶え間ない変化や異世界を創りだす独自の世界観が魅力で、国内のみならず、海外でも数多く展覧会を催す作家です。  今回の美術は、何に使われるのかわからない色も形もユニークなものたちがところ狭しと舞台を彩っています。この美術が劇中でどう展開されるのか? それもこの舞台の大きな魅力の一つです。

 最後に、新進気鋭のシンガーソングライター前野健太。彼が手がける劇中歌が、物語の大きな転換部を担っています。エッジのきいた音楽にのせて繰り広げられるパフォーマンスには、誰もが目を離せなくなることでしょう。

 舞台「わかったさんのクッキー」は今夏、KAATを皮切りに全国13劇場で上演予定です。お楽しみに!


KAATキッズ・プログラム2016

おいしいおかしいおしばい「わかったさんのクッキー」

2016年7月16日(土)〜21日(木) 

KAAT神奈川芸術劇場 〈中スタジオ〉

原作:寺村輝夫(「わかったさんのクッキー」/あかね書房刊)

台本・演出:岡田利規 美術:金氏徹平

劇中歌作曲:前野健太

全席自由 おとな3000円 こども(4歳〜高校生)1000円

おやこチケット3500円

※神奈川では小田原・鎌倉での公演あり

KAAT神奈川芸術劇場詳細ページ


Photoキャプション

写真は全て2015年の上演より ©前澤秀登

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